「想定外の事態が起きた」「想定外の揺れだった」…原発事故の際には頻繁に聞く言い回しだが、果たしてこの態度は許されるものなのだろうか?中越沖地震以前にも、女川原発や志賀原発などが地震に襲われているし、そもそも、原発にとって地震は大敵である、ということは最初から指摘されていたことだ。ゆえに、初めから事態を想定しておいてしかるべきであるし、同様の事例が繰り返し発生している以上、万全の態勢を整えておくべきなのである。つまり、「想定外」という言い訳は通用しないのだ。
柏崎原発事故で最初に目立ったのが変圧器の火災事故であったが、なかなか鎮火することができなかった。それ以前にも、東電は福島第一原発のタービン建屋で発生した火災に対し、原子炉を止めずに消火活動をした、などというお粗末な対応をしている。これらのことから、東電は“火災”を軽視していると言えるのではないだろうか。