使用済みの核燃料には、きわめて毒性の高いプルトニウムが含まれている。使用済みの核燃料は、通常、原発や中間貯蔵施設に保管されるが、たまり続ける一方である。そこで、これらのプルトニウムを燃料として再利用し、発電を行おう、というのが“プルサーマル計画”である。行き場の無い廃棄物をリサイクルでき、しかも低コストなプルサーマル計画。一見すると便利に思えるが、果たして実際は…
ここでは、プルサーマル計画の概要とその問題点を解説する。
1999年9月、茨城県東海村で前代未聞の臨界事故が発生した。いわゆる、JCO臨界事故である。これはきわめて重大な事故であったが、その原因が非常にお粗末なものだった。
日本政府が推進する“プルサーマル計画”は、天然ウランの枯渇問題解消や、低濃縮ウラン燃料から回収したプルトニウムの再利用を目的としている。政府は余剰プルトニウムの…
「プルサーマル計画で使用する、いわゆる“商業用プルトニウム”は、原子炉で扱うためのものであり、原子爆弾への転用はできない」。日本には、未だにそう思っている専門家…
フランスの実験データによって、「MOX燃料の燃焼度が高いと危険な状態になる」ということが明確に証明されている。実際、フランスはMOX燃料の装荷量を減らし、低燃…