「電気のおよそ4割が原発で作られているのだから、原発は止められない」。これは原発推進派の常套句であるが、果たして真実なのだろうか?
原子力資料情報室が試算した、1998年・真夏の8月の電力需要に関する興味深いデータをご紹介しよう。この1ヶ月間、火力と水力発電だけでは足らず、原発からの電力が必要だった日は、わずか数日しかなかった。しかも、最大電力を記録するほどの真夏日でさえ、火力と水力だけでは不足だったのは真昼の数時間のみであったのだ。この程度であれば、冷房の設定温度をほんの少し上げるだけで解決することができるだろう。
つまり、原発の停止が電力パニックにつながることはまずあり得ない。
では、“原発が必要な”真夏の数時間を乗り切るにはどうすれば良いだろうか?まずは、冷房の設定温度の見直しだ。真夏の電力の4割以上が冷房に使われる、と言われるほどであるから、設定温度をほんの少し上げるだけで良い。併せて、過剰なネオンや自販機も見直そう。これで、“脱原発”の代案も、原始時代の生活も不要だ。ほんの少しの節電と省エネだけで十分なのだ。