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代替エネルギーのコストを考える

「原発をやめるとして、代替エネルギーはあるのか?」。これもまた、原発推進派の常套句である。太陽光発電や風力発電といった従来型の自然エネルギーもあるが、いずれも“現在は”技術が不十分であるため、現段階では商用発電として使うのは難しいだろう。

そこで有力な候補となるのが、バイオマスを利用した「熱電併給システム」だ。バイオマスの燃焼によるエネルギー効率は、発電30%、熱55%の合計85%となる。原発のエネルギー効率はたかだか30%であるから、採算が取れるよう普及が進めば、原発に代わるエネルギー源として十分な可能性を秘めていると言えよう。

代替エネルギーの普及を阻んでいるものとは?

代替エネルギーによって生まれた電気を商用として使うためには、発電によって生まれた電気を電力会社の送電線に流せるような仕組みを整えることが必要だ。しかし、電気事業法の定めにより、これを実現するための設備に2,000万円の投資が必要となる。これはもちろん、原発を考慮した仕組みである。

このように、日本のエネルギー政策というものは、代替エネルギーを柔軟に受け入れる仕組みになっていないのだ。