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予想外に少なかった急性障害死者数

旧ソ連の公式発表では、事故が直接の死因となった者は、原発関係者と消防士も含めて、わずか31人のみとされている。しかし誰もが、この程度で済むはずがないと考えていた。実際、気になる数字がいくつか報告されている。

例えば、5月12日の時点における入院者10,198人中、急性障害者は345人。しかし、この急性障害者のその後が不明なのである。さらに、事故の後始末を行った“決死隊”は65万人にものぼるが、この中からは“急性障害者”が発生したとは報告されていない。

この後も、急性障害者数の上積みがたびたび行われているが、放出された莫大な量の放射能から想定される死者数と比べて、あまりにも少なすぎるのである。

日本の原発事故では、「チェルノブイリの奇跡」は起こらない

チェルノブイリ原発の場合、減速材として“黒鉛ブロック”を使用していたことが、あの大爆発を引き起こす原因となった。しかし、幸か不幸か、この大爆発が放射能を1,000m以上の上空へと飛散させたため、周辺地域の汚染度は想定よりも低くなったのである。これに対し、黒鉛ブロックを使っていない日本の原発では、このような奇跡は起こり得ないのである。

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